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福山市鞆で「お手火祭り」 '06/7/9

 ▽火の粉降る梅雨の夜 無病息災願う

 無病息災を願う勇壮な火の祭典「お手火祭り」が八日夜、福山市鞆町の沼名前(ぬなくま)神社であった。燃え盛るたいまつの炎が、厚い雲に覆われた梅雨の夜空を焦がした。

 午後八時、太鼓の音を合図に、拝殿前で町内七地区の世話人が神火を受け取り、一気に石段を駆け下りた。石段下に安置された大手火(おおてび)(長さ約四メートル、重さ約百五十キロ)三体に火を移すと、祭りは佳境に入った。

 炎を上げて燃え盛る大手火を、頭から水をかぶった町内の若者たち六十人が、掛け声とともに担ぎ上げた。火の粉が舞う幻想的な雰囲気の中、若者たちは、大手火をゆっくりと拝殿前まで引き上げていった。

 石段の両側に詰め掛けた参拝客は、家内安全や豊作を願って火の粉をかぶったり、大手火の火を小さなたいまつ(小手火)に移し、持ち帰ったりしていた。(畑山尚史)

【写真説明】火の粉を上げる大手火を担ぐ地元の若者たち(撮影・天畠智則)

2006年2006年7月9日中国新聞 インターネット版より 引用